マイナス×マイナス

統合失調症な人工知能エンジニアのブログ/ 博士(工学)

「ライラの冒険」の先行上映を見てきた

急に映画が見たくなって、映画館へ行き、そのままライラの冒険の先行上映を見てきました。そんなわけで、「ライラの冒険」については児童文学原作らしい、という以上の情報なしで見に行ったわけです。配給側の思惑にどおり、いろいろ書いてみようとおもいます。3部作の1作目ということで、本作は問題提起にとどまっています。さて、次回作でどんな風に回収されていくのか楽しみです。というか原作読みそうな勢いです。おおむね楽しんだわけですが、詰め込みすぎな印象は受けました。特にはじめの方はテンポが速くて見ていて疲れました。ほかにも、途中でクマさんの鎧がいきなりなくなる初歩的なミス(?)もありました。多分、ライラがクマさんに乗ってるCGを鎧なしでしか作っていなかったためなんでしょうけど。

感想は「ダイモンほしい」、「クマの背中に乗りたい」の2つにつきます。「ライラ」の世界の住民はみんな「ダイモン」という動物型の自分の分身みたいなやつを連れています。こいつらがとてもいい味をだしている。登場人物の心理をダイモンを使ってあらわしていたりします*1。ダイモンの種類で登場人物の性格とかをあらわしているらしい。一族みんな同じ種類(狼とか犬とか)の人たちもいますけど、まあそこは符号なんでしょう。公式サイトでは「ダイモン占い」ができます。心理テスト見たいなものを受けると、自分の「ダイモン」を表示してくれる。ちなみに私はミサゴ(タカの一種)でした。私は「競争心の強い、やわらかい口調、孤独、内気、自発的」な人らしいです。競争心の強い、孤独、内気とか、寂しくて痛い人みたいじゃないか!いや、そうなのか? 地味に内面をえぐられているようだぞ。
http://www.goldencompassmovie.com/?1052510

以下はネタバレ風味です。先行上映の時点でこんなこというのもなんだが、この映画見たい人はまだ見ちゃだめだ。

私は原作を読んでないのでかなりあてずっぽうで書いてます。

さて、見終わったあとに Wikipedia 見てみると、この作品には「反キリスト教的」だという評価があるらしい。Wikipedia::ライラの冒険
映画を見ていてもそれをいろんな場面から感じました。まず、物語のはじめの方で、いきなり神父が主人公の叔父に毒を盛ります。他にもライラの友人(ロジャーとビリー)や仲間が「ジプシャン*2」だったり、教会に追われていたり、魔女が助けてくれたり、教会とヘビ(ゴブラー、キリスト教でヘビといえば悪魔の使い)が通じていたりと節々から感じます。

ここで、問題になりそうなのが「ダイモン」と「ダスト」。そもそもダイモン(守護霊)"daemon"はデーモン"demon"の語源らしいしね。もともとダイモン(ダイモーン)はソクラテスの弁明にもあるように自分がすべきでないことを教えてくれるものだったのを、キリスト教の伝道者達が「お前達が信じてるのは実は悪魔なんだ」といったものらしい。「私達の先祖が罪を犯した罰の罰として「ダスト」が降ってきて、それが「ダイモン」を通して入ってきた悪い気持ち(悪意?)を起こさせる。」と、思いっきりキリスト教の原罪と悪魔っぽい。この守護霊と悪魔の関係はこの後物語に関ってくるのだろうか?考えすぎ?

惜しいな、と思ったのはクマさん(イオレク)の話。さっきからクマさんクマさんと呼んでますけど、イオレクは高潔な武人です。イオレクはライラを助けようと命をかけた戦いに赴くのですが、なんだかそれが薄っぺらくなってしまっている印象を受けました。イオレクがその決意を打ち明ける相手がスコーズビーだけです。そのとき、スコーズビーとイオレクの間では「男の会話」が成立しているのですが、それを私が納得できてないだけかも知れません。


とりあえず、この辺にしておきます。8割がた変な方向を向いた評論になってますね。

*1:特にコールター夫人のサルの印象が強すぎるが…。ヒステリックで情緒不安定な感じがよく出ている。

*2:多分、ジプシーとエジプシャンを混ぜた語だとおもう。ジプシーはヨーロッパで「異教徒」として差別された人たちのこと。今では[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%9E:title=ロマ]と呼ばれている。話の中にはほかに「サモエード族」っていう犬(サモエドだろうな)のダイモンを持つ人達も出てくるのでじつはダジャレだったりするのか?